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デッカ/ロンドンのレコードレーベル・モノラル編

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最近,デッカ/ロンドンのモノラルレコードをずいぶん買い込みました.もちろん,古いフルニエやフェリアー等のレコードはもともとモノラル録音で,モノラル盤で聴くしかないのですが,ステレオ時代に入っても,モノラル装置の利用者やラジオ放送のためにステレオ録音をわざわざモノラルにミックスしてカットした盤がしばらくの間売り出されていました.ビートルズのレコードでもそうですが,こうしたモノラル盤は単にモノになっているだけではなく,ステレオ盤とは違ったミックスや音質が楽しめるものが多く,それでいて値段はふつうステレオ盤より廉いので(イギリスの通販業者で1枚10ポンド程度),意外と楽しめます.総じてモノラル盤の音質はステレオ盤より中低音域が厚く,コシがあるので,同じ演奏のステレオ盤より明らかに好ましいものも少なくありません.ある程度ステレオレコードのコレクションとオーディオ装置の改善が進んだら,試してみるのも一興かと思います.下に,それらのレコードのレーベルを御紹介します(00/12/04).

デッカ/ロンドンのモノラル盤レコードレーベルリスト

(写真をクリックするとより大きな写真が見られます)
写真 レーベル名 解説
Decca gold Decca ffrr gold 英国デッカffrr録音LP,LXTナンバーのオリジナル.58年頃までのプレスで,オレンジ地に金文字,いわゆる「溝」はセンターホールのごく近くにあり,グルーブガードのないフラット盤です.写真はワルター指揮VPOの「大地の歌」のオリジナル盤.私のオーディオではまだうまく鳴らすことができません.(04/12/01追記 モノラルカートリッジでようやくある程度鳴るようになりましたが依然として後年の1枚ものの方が良い音に聞こえます。まだまだですねえ)
Decca gold innner-groove Decca ffrr gold inner-groove これはすこし珍しい(と思う)金文字ffrrの内溝盤です。レコードはネルソヴァのチェロ,アンセルメ指揮ロンドンフィルのブロッホ作品集。アンセルメのレコードの中では比較的珍しく高価なものですが,図書館蔵書印入りだったので廉く手に入りました。金文字レーベルは紙質に艶がありますので銀文字内溝とはずいぶん違う雰囲気です。溝から言っても,入っていたジャケットの作りから見ても60年代のものなのですが,なぜか金文字。おそらく以前のプレスの時に印刷したレーベルが残っていたのでしょう(05/02/17)。
Decca silver outer-groove Decca ffrr silver outer-groove LXTナンバー50年代末のプレス.文字が銀色に変わったタイプのいわゆる「外溝」盤です.グルーブガードはありません.写真はアンセルメ指揮の「火の鳥」.ステレオ盤より力感のある良い音がします.
Decca silver inner-groove Decca ffrr silver inner-groove LXTナンバー銀文字の「内溝」タイプ.60年代に入ってからのプレスです.グルーブガードがついています.LXTナンバーに溝なしや小レーベルが存在するかどうかは不明です.写真はアンセルメ指揮のプロコフィエフ第5交響曲.音場型のステレオ盤に比べてモノラルは音像型,良い音です.
Decca purple inner-groove Decca ffrr purple inner-groove LXTナンバーも組物には紫レーベルがあります.写真は60年代末の内溝盤,アンセルメ指揮のリスト「ファウスト交響曲」.へんてこな曲です(01/01/17).
German Gold German Gold ドイツ盤の金レーベル,フラット盤です。このレコードはLXT2546,クライバー/コンセルトヘボウの英雄。カッティングは英国ARLマトリックスです(05/01/16スキャン更新)。
French Silver French Silver フランス盤の銀レーベル,英国カッティングのARLマトリクス。ご覧のようにffrrマークがありません。このレコードはLXT5633のアンセルメによるラヴェル名曲集。不思議に良い音です。上のドイツ盤もこれも,ジャケットはイギリス製のものに入っています。そういうものなのか,たまたまか(05/01/16スキャン更新)。
Ace of Clubs Ace of Clubs Green モノラル専門の廉価盤シリーズ「Ace of Clubs」,ACLナンバーの内溝盤.写真はダンコのソプラノによるアンセルメ指揮「三角帽子」.ベルガンザが歌うステレオ盤と解釈もテンポもかなり違うのでほんとに同じ指揮者かと疑います(04/12/01修正).
Ace of Clubs White Ace of Clubs White 「Ace of Clubs」が後に「Ace of Diamonds」などと共通のデザインに変わったもの。写真のものはカーゾン/クナッパーツブッシュのブラームス第2コンチェルト,溝なし大レーベルです。このタイプには小レーベルもあります(04/12/01)。
Ace of Clubs Australia Ace of Clubs Australia これはやや珍品,オーストラリア盤のAce of Clubsです。なんと豪EMIプレス,カッティングは英国ARLマトリクス。中身はクライバー/ウィーンフィルの英雄。やっとこの名演奏のオリジナルモノを手に入れた一枚です。ずいぶんな金額で買ったのに盤が痛んでいてうまく鳴らず落胆しましたがモノラルカートリッジでは見違えるように良い音で鳴りました(04/12/01)。
Ace of Diamonds Ace of Diamonds Mono 廉価版シリーズ「Ace of Diamonds」は主にSXLの再発ですべてステレオ(SDDナンバー)ですが,それのモノバージョン(ADDナンバー)もあります。Ace of Diamondsでモノだけの発売というのは思い当たりません。写真はアルヘンタ指揮のファリャ「ペドロ親方の人形芝居」,裏面はアンセルメ指揮の「恋は魔術師」です。これらのアルヘンタのスペイン・コロムビア録音はデッカの機材で録られたと言われており,実際そう思わせる音です(05/02/12)。
Eclipse Mono Eclipse Mono 廉価版シリーズ「Eclipse」はAce of Diamondsなどよりもっと定価の安いもので,リアルステレオ,疑似ステレオなど玉石混交ですが,一部にリアルモノだけの発売(ECMナンバー)があります。写真はECMナンバーの中でもとくに稀少で値段の高いクーレンカンプとショルティのブラームスのソナタ(SP復刻)です。この録音のLP初出と思われるAce of Clubsよりは廉いものの,それなりの出費でした。驚いたのは国内盤で出ているCDと全く音が違うこと。CDはいかにもSP復刻という貧しい音質ですが,このレコードだと十分よい音で聞けるし,テープ録音だといわれても信じると思います(部分的に78回転周期のノイズが聞こえますからSP原盤からの復刻には間違いないのですが)。いったいどうなっているのか(05/02/12)。
London gold London ffrr gold 米国ロンドンのffrr録音LP,LLナンバーのオリジナル盤.英国プレスでセンターホールごく近くに溝,グルーブガードはなし,赤茶色の艶のある地に金文字です.写真はアンセルメ指揮のプロコフィエフ第6交響曲.典型的なffrrの音がします.
London gold USA press. London ffrr gold USA press. 米国ロンドンの金文字ffrrですが,これは米国プレスです。レーベルに小さく「made in u.s.a.」の表示があります。カッティングはイギリスでARLの字が大きいタイプ。時期からすれば溝の位置も上のイギリスプレス金文字ffrrと同じでいいのですがこれは内溝です。このレコードはアンセルメ/パリ音楽院のフランス音楽コンサート,このレコードで聞く「ボレロ」は絶品としか言えません。ただしアメリカプレスの盤質はあまり良くありません(05/02/17)。
London silver London ffrr silver(1) 米ロンドンのffrr,ステレオはffssレーベルだった時代のCMナンバー.英国プレスで内溝,グルーブガードあり.艶はない赤茶色の地に銀文字です.このタイプには外溝もよく見られます.写真はカーゾン,クナッパーツブッシュの「皇帝」,この演奏がやっと満足できる音で聴けるようになりました.銀文字ffrrにはレーベルの色がもっと鮮やかで,ffssのオリジナル盤と同じ色のものもあります<写真>(01/01/30).
London silver London ffrr silver(2) ステレオもffrrになってからのCMナンバー,英国プレスで内溝,グルーブガードあり.写真はアンセルメ指揮のストラビンスキー「結婚」.この盤はちょっと傷みがあってうまく鳴りません.
Japanese London gold Japanese London ffrr gold キングレコードプレスの日本盤ロンドンffrrのオリジナル盤。写真は最初期のLLA10006,バックハウスとクラウス指揮ウイーンフィルによる「皇帝」です。もちろん輸入原盤によるプレス,フラット盤です。マトリクスは金LXTと同じ大きめの文字で刻まれていますが,内溝になっています。残念ながら音質はよくありません。盤質が悪すぎて,ノイズが多いだけでなくスタンパーの溝がうまく反映されていないように感じます。キングレコードの名誉のために言えば,キングプレスのロンドンはこの後急速に盤質を向上させ,60年代に入ってからのLC,LB,LYあたりのモノラル盤は英国プレスのLXTにそれほど遜色ない音質になっています(05/02/12)。
(13/11/10追記)上記のように書いたのですが,最近GEバリレラカートリッジで針圧6gかけて聴いてみたところ,このレコードはノイズは多めなものの立派な音で鳴りました。初期盤の再生は難しいものです。
Japanese London silver Japanese London ffrr silver(1) 60年代前半のキングプレス,米ロンドンと同じ銀文字のffrr.このMRナンバーは輸入原盤によるプレス,内溝です.同じMRナンバーでも後のプレスは下のレーベルになります.写真はフェリアー,パツァーク,ワルターによる「大地の歌」,ワルター追悼盤として発売されたものです.今のところ,私のオーディオではオリジナル盤より好ましく鳴ります.(01/01/30)
Japanese London silver Japanese London ffrr silver(2) 70年代のキングプレス,国内カッティングによるMZナンバーの廉価版シリーズ.これらが80年代初頭に再プレスになった時,いまはなき神保町の「ミューズ社」に大量に注文して,店のおばさんに「若いのに良い音楽がわかって感心だ,あんたはきっと偉くなる」とほめられたことは懐かしい思い出です(偉くなったかどうかはともかく).写真はボイド・ニール指揮のヘンデル,コンチェルトグロッソ.今のCDでは絶対に出ない音です.
Japanese Ace of Clubs Japanese Ace of Clubs 少し珍しいキングプレスのAce of Clubsです。赤地に銀文字の溝ありレーベル。写真はACL1でアンセルメの第九,ステレオ録音と同じもののモノラルです。日本盤のACLは私はこれしか見たことがありませんが,ジャケットの裏には他に3枚のレコードがあることが記されています。ACL2「悲愴」ミュンシュ/パリ音楽院,ACL3「青少年のための管弦楽入門」ベイヌム/コンセルトヘボウ・「ピーターと狼」マルコ/LPO,ACL4「ラフマニノフ・ピアノ協奏曲2番」カッチェン,フィストラーリ/ロンドン新響。もちろんどれも見たことありません(06/08/25)。

デッカ・モノラル盤のマトリックスナンバー

デッカ系モノラル盤のマトリックスナンバーは「ARL」の記号と4桁の数字,そのあとに原盤のシリアルとカッティングエンジニアの識別記号,というステレオ盤と同じ構造になっています。

デッカではLXT2000番台,金文字ffrrの時代には比較的大きい文字でマトリックスが刻まれています。また「ARL」と数字の間にハイフンがないこと,文字が一文字ずつ刻まれて不揃いなことが多いことも特徴です(写真左)。LXT5000番,6000番台,銀文字ffrr時代になるとマトリックスナンバーの文字が小さくなります。また,ARLと数字の区切りにハイフンが加えられ,マトリックスナンバー全体が一つに判組みされているのが特徴です(写真右)。

(写真はいずれも OM-2, ZUIKO MACRO 50/3.5, ネオパンSS)

キングプレスの国内盤の場合,これらのARLナンバーがレコードのリードアウト部に刻まれているのが輸入原盤によるプレス,キング独自の原盤番号(DLBなどで始まる英数字)しか刻まれていないものは国内カッティングです。MZやMRで発売された再発盤では輸入原盤によるプレスは比較的少ないように見えます(05/02/20)。


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