2024年11月2日更新
「涅槃交響曲」は黛敏郎(1929-1997)の代表作で,1958年4月2日に岩城宏之指揮のNHK交響楽団によって初演されました。翌1959年の4月18日に当時のN響主席指揮者であるウィルヘルム・シュヒターによる演奏が放送用に録音され,その録音を当時の東京芝浦電気レコード事業部がレコード化したものが残されています(東芝音楽工業の設立は1960年)。
この録音がCD化されたときに「擬似ステレオ」の表記があったことから,ステレオのLPレコード も擬似ステレオと考えられがちなのですが,自分はこの東芝盤ステレオレコードはリアルステレオだと思っています。この演奏が当時NHKラジオで放送されていた「立体音楽堂」(Wikipedia)のためのものであったという記録(リンク)からもオリジナル録音はステレオであったと推測されます。
このレコードはアナログ最後期まで販売されていましたから,いくつかのヴァリエーションがあります。手持ちのレコードからそのヴァリエーションを追ってみたいと思います。
ジャケット (クリックで拡大) |
レーベル (クリックで拡大) |
解説 |
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ジャケットは東京芝浦電気,レーベルは東芝音楽工業 JLC-5003 モノラル 赤盤 ジャケ裏にEverclean 表記なし 解説書なし。 | ||
ジャケット,レーベルとも東京芝浦電気 JSC-1001 ステレオ 赤盤 Everclean 表記あり 解説書なし。 | ||
東芝音楽工業 JSC-1001 ステレオ 赤盤 Everclean 表記あり ジャケのStereo表記の位置が東京芝浦電気盤と異なる。8ページ解説書付き。 | ||
東芝音楽工業 TA-7003 ステレオ 赤盤 Everclean 表記あり 8ページ解説書付き。 | ||
東芝音楽工業 TA-8012 ステレオ 黒盤 8ページ解説書付き。 | ||
東芝EMI TA-72028 ステレオ 黒盤 4ページ解説書付き。 | ||
米Mainstream MS-5012 ステレオ アメリカ盤。国内盤にはない合唱団(東京コラリアーズ,日本大学合唱団),声楽ソリスト(アキラ・タケイ,アキヨシ・セラ,シロー・ハラダ,ユキオ・コマツ)の名前がジャケットに記されている。"COVER ART BY YOKO ONO"とも。 |