2016年6月15日更新
しばらく前から「牧神の午後への前奏曲」のSP盤を集めていて,ある程度集まってきたので音源も聞けるページを作ることにしました。昔の演奏を味わってもらうとともに,SP盤も意外といい音であることを知ってもらいたいと思います。ここにあげた他にランドン・ロナルド指揮ロイヤルアルバートホール管のHMV盤,ストコフスキーの1940年録音盤が存在することがわかっていますし,まだ知らないものもあると思います。入手できたら順次追加していきます。
SPの収録時間は片面5分ほどですので,約10分あるこの曲は2面に分けて収録されています。これまで聴いたSP盤はすべて同じところ,スコアの練習番号6と7のあいだの速度記号 "Meme mouvt et tres soutenu" の箇所の二本線を境に第1面が終わっています。ただ,レコードによって前の小節の終わりで演奏をピタッと停めているもの,次の小節の頭の和音でフェルマータして,第2面の頭でまたその和音から始まるものなどさまざまです。
再生にはオーディオテクニカのAT-MONO3/SPほかいろいろなカートリッジを使い,Rek-O-Kut Re-Equalizerを使ってイコライズましたが,ピッチ調整はあえてせずに,すべて78回転ちょうどで録音しました。SP時代にはレコードごとにピッチがけっこう違ったことも聴いて知ってほしいと思います。
写真 (クリックで拡大) |
音声ファイル(mp3) | 解説 |
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Victor 35464 (USA) Matrix 02563/02564
Conductor unknown, L'Orchestre Symphonique (Paris) 指揮者不明,交響楽団。この曲の最初のSP盤,つまり世界最初のレコードです。1912年の録音で,ドビュッシー(1862-1918)本人が聞いた可能性のある2種類のレコード(もう一つはHMVのランドン・ロナルド指揮)のひとつです。ロナルド指揮のレコードは最初1911年に録音されたもののB面が1916年に再録音されてから発売されたので,このビクター盤のほうが先の発売になったそうです。(使用カートリッジ Audio Technica AT-MONO3/SP) |
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Victor ND-531 (Japan) Matrix 6696A/6696B
Leopold Stokowski, The Philharmonia Orchestra Flute: William Kinkaid ストコフスキー指揮のフィラデルフィア管弦楽団,1927年3月の録音。ストコフスキーには1940年録音のSP盤もあるようですが,これは戦後の国内盤なのに古い方の原盤(6696)が使われています。(使用カートリッジ Shure M44G+N44-3) |
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Victor W-1150 (Japan) Matrix CF2795/2796 M6-40422
Piero Coppola, Orchestre Symphonique Flute: Marcel Moyse コッポラ指揮の交響楽団。1927年の録音で,フルートソロはモイーズだとされています。指揮者ピエロ・コッポラは以前は「映画監督のフランシス・コッポラのおじいちゃん」と言われていましたが事実でないようです。(使用カートリッジ Shure M44G+N44-3) |
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Polydor 40412 (Japan) Matrix 1694BM/1695BM
Albert Wolff, Orchestra "Concerts Lamoureux" Flute: M. Boulze ヴォルフ指揮のコンセール・ラムルー管弦楽団,1929年の録音,同じものがYouTubeにもありますが私の復刻のほうがいい音だと思います。宮沢賢治の聴いていたレコードの中にもこれが含まれているのだそうです。(使用カートリッジ Audio Technica AT-MONO3/SP) |
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Columbia W80 (Japan) Matrix LX1289/1290
Walther Straram, Orchestre des Concerts Straram Flute: Marcel Moyse ストララム指揮のコンセール・ストララム管弦楽団,1930年の録音。このレコードのソロもマルセル・モイーズであることは間違いないようです。私の持っている個体は戦後の新しいプレスです。(使用カートリッジ Audio Technica AT-MONO3/SP) |
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Columbia J8266 (Japan) Matrix XXP7035/7036
Gabriel Perne, L'Association Artistique des Concerts Colonne 作曲家でもあったピエルネ指揮のコンセール・コロンヌ管弦楽団,1930年の録音。これはとても個性的で面白い演奏です。(使用カートリッジ Audio Technica AT-MONO3/SP)16/06/13追加 |
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Columbia S1071 (Japan) Matrix CAX8394-3/8395-4
Thomas Beecham, The London Philharmonic Orchestra ビーチャム指揮のロンドンフィルハーモニック,1936年の録音。比較的新しい録音だけに音質がかなりよくなっていますし,演奏も曲の構造がよくわかるものです。この曲の初録音から20年ちょっとで録音技術も演奏技術も格段に進歩したことを感じさせます。(使用カートリッジ GE VR-II)16/06/15追加 |
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Columibia DX1381 (UK) Matrix CAX9826-1/9827-1
Alceo Galliera, The Philharmonia Orchestra ガリエラ指揮のフィルハーモニア管弦楽団,1947年に発売されたレコードのようで,この曲のSP盤としては新しい部類になります。録音はいいのですが残念ながら盤の状態がよくないです。(使用カートリッジ Audio Technica AT-MONO3/SP) |